今回は前記事に引き続き、堆肥について語っていきます。
害も少なく何にでも使えるバーク堆肥
バーク堆肥ってご存知ですか?
ホームセンターには必ずといっていいほど置かれているやつです。
そう、あの外に積まれてるあの大袋の堆肥です。
樹皮や選定枝などをチップ化して、アミノ酸液、あるいは鶏糞などの窒素分を混ぜ好機発酵させたものになります。
肥料成分は概ね三要素分が1%弱と、肥料成分は少ないです。なので容易に発芽しますし、生育障害を起こす危険性もありません。
つまりほとんどが腐植状態であり、まさに土壌改良にとって最適とも言えるのがバーク堆肥です。
しかし、バーク堆肥の原料が樹皮や選定枝である以上、品質を見極める必要があります。元々がリグニンなど難分解物質の塊です。
発酵しきっていない未熟堆肥である可能性もあるからです。
確認の仕方は、バーク堆肥を指ですりつぶしたりして、チップの中身を見ることです。中身がまだ黒くなってないなら、それは少し危険でしょう。
そのまま施用すると、窒素飢餓を起こす危険性があります。
(窒素飢餓は窒素肥料をやれば問題ありません)
また、モノによっては汚泥物質を発酵促進剤として使われている粗悪品があるようなので、ネットで事前に調べたりしてメーカーを知っておくことも重要かもしれません。
このように注意すべき点はありますが、20kg300円前後で買える比較的リーズナブルな良質腐植ですよ。
土の中に残って良くないというイメージもある方がおられますが、逆に残るから腐植として長続きして良いのです。
堆肥の王様と言われる腐葉土
さて、最後に腐葉土について語っていきましょう。
腐葉土は前記事の最初にも述べたように、落ち葉を発酵させて出来たものです。
植物残渣が主体という意味では、バーク堆肥と同じですね。
しかしバーク堆肥は樹皮、腐葉土は落ち葉です。
落ち葉は樹皮に比べ、ミネラルが豊富です。マグネシウム、カルシウムなども豊富に含まれ、窒素分もクヌギ落ち葉に関しては2%含まれるという、植物が生育するのに良いことづくめな成分です。
落ち葉の種類に関しては、一般的にクヌギなどの落葉広葉樹が腐葉土に適していると言われますが、実際はなんでも堆肥に向いています。
例えばイチョウ落ち葉は油分が多く、フェノールという有害物質も多い為堆肥に不向きとされていますが、それも半分嘘です。
実際は発酵させるのに窒素分がいるだけで、米ぬかを混ぜれば急速に発酵します。しかも比較的早期にフェノールは菌に分解され無害になります。
生育実験ではクヌギ落ち葉腐葉土より、良好な結果が出たというデータもあります。
よって、桜だろうが、クチクラの暑い常緑樹だろうが、松の葉だろうが、間違いなく良い堆肥になります。
松葉に関しては、酸性に傾きやすいのでそこを注意するだけでしょう。
腐葉土はまさに腐植、さらに微量栄養成分も豊富なまさに堆肥の王様です。
市販のものは高価で手が出しにくいですが、いっそのこと自作したらいかがでしょうか。もし購入する場合は、石灰窒素などを用いて急速発酵させているものもあるので、成分をちゃんと確かめて買いましょう。
以上、堆肥についてつらつらと語っていきました。
いかがでしたか?少しは参考になったでしょうか。これを基に、素敵な家庭菜園を送られることが出来れば幸いです。
それではっ。